雑貨屋さんの商標登録は指定商品がたくさんあって高額に!出願の仕方を工夫すれば費用を抑えられます。
商標登録出願を行う際には、登録しようとする商標を使用する用途を指定します。
商標の用途は、商標法上指定商品又は指定役務といいます。指定商品又は指定役務は、登録を受けたい商標を使用している商品又は役務(サービス)を指すものであって、商標権の権利範囲を決めるものです。商標権は指定商品又は指定役務の範囲においてのみ効力が及ぶものですので、事業上カバーしておく必要がある範囲を決めておく必要があります。逆に、指定商品又は指定役務に誤りがあると、カバーする必要がある範囲に権利が及ばず、登録した商標を第三者が使用した場合に権利行使をすることができない場合があります。したがって、指定商品又は指定役務の選定は、商標登録出願にあたって最も重要なポイントといっても過言ではありません。
指定商品又は指定役務は商標登録出願を行う際に決めて出願書類に記載します。そのため、出願前に自社の商品・サービスを整合性のある指定商品又は指定役務を選ぶ必要があります。指定商品又は指定役務は全部で45区分に分かれており、この区分の中から選びます。指定商品は1~34類、指定役務は35類~45類です。
商標登録出願にあたっては、指定する区分の数が増えるほど特許庁に納付する出願費用や登録費用が上がります。なので、販売する商品や展開するサービスが多いほど区分数が増えて高額になります。
雑貨屋さんの場合、様々な商品を扱うことになりますので、個々の商品の区分を指定するとなるとかなりの区分数を指定することになります。商品分類として様々な商品を扱う「雑貨」というものがあればよいのですが、現状そのような分類はありません。
もっとも、雑貨屋さんの場合、小売業となるケースも多いです。このような場合には、第35類の小売役務を指定することで、様々な商品に対して1区分で権利化を図ることができます。これにより、商標登録にかかる費用をぐんと抑えることができます。