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事業者さんには必ず知っておいて欲しい商標の本質的な価値とは

 みなさんは、商標の本質的な価値は何だと思いますか?実は、商標法において文字やロゴマーク等の商標自体には保護価値がないと考えられています。では、商標の本質的な価値とは何でしょうか?

 ズバリ、商標の本質的な価値とはお客様からの信頼です。事業者さんは、お客様からの信頼の維持に努めますよね。商品自体の品質向上や、サービスの質の向上・維持等、様々な方法があると思います。

 例えば、価格.comで特定の洗濯機を選ぶ時のことを考えてみてください。洗濯機が安い順番で並べられていると思います。ここで、消費者は、ヤマダ電機で買うのか、ヨドバシカメラで買うのか、または異なる事業者から購入するのかを選択すると思います。
 馴染みあるヤマダで購入するのが安心できるとか、ヨドバシ一択の方等、人それぞれ事業者を選ぶ基準はあると思います。その基準となっているのが、その事業者に対する信頼です。一般的には、名の知らない事業者から購入するよりも名の知れた事業者から購入する方が安心できるという人は多いと思います。そして、名の知れた事業者から購入する場合の方が購入を希望する商品の値段が高かったとしても、名の知れた事業者から同種商品を購入する方もいると思います。
 これが、商標に対する信頼であり、商標法の保護しようとする商標の本質的な価値です。いわゆるブランド力ってやつですね。各事業者さんが信頼の維持に努めた結果としてお客様に安心感を与え、消費者はその安心感を理由として商品を選択します。

 商標に対する信頼は、その商標を商品・サービスに対して使用し続けることを前提に、その商標が使用された商品に対する品質、耐久力、性能等であったり、サービスに対する質、接客、設計力等の企業努力により生まれます。